中国で反日感情が爆発 在中日本人に”突撃”動画が拡散

 処理水排出に対する中国政府の強硬な姿勢の影響を受け、中国国民の間でも反日感情の爆発が起きている。中国の動画共有サイトの抖音では、街中の在中日本人に”突撃”し、処理水の放出について問いただす動画が拡散されている。SNS上での個人情報の晒し行為も報告されている。

 外務省は27日、中国に滞在や渡航を予定している人に対して新たな注意喚起を出した。その内容には、外出の際には日本語で話すことを控えるなどの項目が含まれている。特に、日本大使館や総領事館、日本人学校を訪問する際には周囲の様子に細心の注意を払うよう求められている。

 中国国内では、日本関係機関や日本人学校に石や卵が投げ込まれるなどの事件が相次いでいる。さらに、日本国内のレストランに対する嫌がらせの電話も報告されている。

 中国のSNS上では、「大地震で日本人の絶滅を祈る」といった過激な言動は野放しとなっている。一方で、処理水排出は科学的に問題ないといった発言は厳しく規制されている。微博(ウェイボ)では、中国人科学者がデータを元に「心配はいらない」とした投稿もすぐに削除され、そのアカウントも封鎖された。習近平政権が、当局の政治的立場と異なる情報に対して厳格な対応を取っていると見られる。

 日中間での緊張が高まる中、日本政府には邦人の安全確保に最善を尽くすことが求められている。

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