中国、タリバン政権を賞賛 アフガニスタンに「改善」をもたらしていると評価


 中国の駐アフガニスタン外交官は、米軍がアフガニスタンから撤退したことを受け、タリバンを絶賛した。同外交官は、タリバンがアフガニスタンに「積極的な改善」をもたらしているとし、その「実用的な手段」に対して評価を与えた。

 タリバンは、中国共産党と密接な関係を築いており、5月には中国の一帯一路に参加。大学や工場、高度な国家監視システムの建設で合意している。中国政府はタリバンを「暫定」政府として扱い、その地位を認めている。

 中国の駐カブール大使館の臨時代理大使、趙海寒氏は、タリバンが過去2年間で取り組んできた成功について賞賛。北京がタリバン政権を全面的に支持すると明言した。趙氏は、西側メディアが報じるアフガニスタンの貧困とは裏腹に、大都市では日用品が基本的に手に入り、食料や電力、通信、燃料の供給も安定していると主張。

 しかしこの主張に対し、多くの慈善団体や国際組織は、食糧や医薬品など基本的なニーズへの定期的なアクセスがないため、アフガニスタンで人道的危機が高まっていると警告している。

 趙氏は、アフガニスタン市民が直面している問題はタリバンの責任ではないとし、西側の経済封鎖や制裁、資産凍結などが影響していると述べた。一方で、中国はタリバンへの金銭的支援と人権制裁の解除を積極的に進めている。

 このような状況下で、趙氏は「中国はアフガニスタンに対して、いつも協力、援助、友情を追求してきた唯一の大国であり、近隣国である」と主張。中国政府はタリバンの経済的成功に貢献しているとも述べた。

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