カリフォルニア大学バークレー校(UC Berkeley)の法学部長、アーウィン・チェメリンスキー氏が、採用において多様性を確保するために「公には語らないアファーマティブ・アクション」を採用しているとの発言が、流出した映像で明らかになった。
この映像でチェメリンスキー氏は、「採用時に多様性を重要視している」と語り、その一方で公の場ではその意図を明かさないよう助言していると述べた。さらに、採用の過程で多様性を考慮して選んだ場合も、それを公に発言しないよう要求。「(多様性の観点から)その候補者を選ぶべきだと考えても、それを声に出してはならない」と強調した。
また、チェメリンスキー氏は、教員の採用に関してこの手法が有効である一方で、学生の入学選考では「統計的な指標が関わるため、このアプローチが難しい」としている。
なお、この映像が公になった日は、アメリカ最高裁が大学入学におけるアファーマティブ・アクションに関して違憲の判決を下した日と同じであり、カリフォルニア州では1996年からアファーマティブ・アクションが違法とされている。この発言が法的な問題に発展する可能性も指摘されている。